災害対策に取り組んでいます1~平時から災害に備える~

今年の夏は、各地で地震、豪雨、高潮などの大規模な自然災害が発生しました。
愛知県看護協会では、災害看護委員会や災害支援ナースとともに、非常時に強い看護協会を目指し、平時から災害対策に取り組んでいます。今回より2回にわけて、その取り組みをご紹介いたします。
災害時に向け体制を整備
大規模災害に備え、平成25年3月に愛知県と愛知県看護協会は「災害時の看護救護活動に関する協定」を締結しました。平時においては、県の災害関係会議への出席や担当部署との連携を図っています。地域では、二次医療圏域ごと県の保健所で開催される地域災害医療対策会議へ、地域の看護協会災害担当者が出席。医療救護体制を検討しています。
県内で甚大な被害が発生した場合、愛知県看護協会は愛知県災害医療調整本部と連携して被災情報を収集し、日本看護協会を通じて全国から災害支援ナースを受け入れる役割があります。そのため、平成30年2月、愛知県看護協会 災害支援マニュアル〈第五版〉を改訂し、看護協会における災害支援体制と災害支援ナースの受援体制、支援者のメンタルヘルスを加筆しました。
熊本地震で被災した病院の看護部長は、「災害支援ナースがどのような研修を受けているのか知らず、経験の有無もわからなかった。そのため、業務を依頼するのに苦労した」と話しています。日ごろから災害支援ナースの受け入れ体制についてイメージし、職員に周知しておくことが重要だと思います。
愛知県看護協会 災害支援マニュアル〈第五版〉と災害支援ナースポケットマニュアル(第3版)
愛知県看護協会における災害支援ナースの登録は約400人
災害支援ナースは、被災した看護職の心身の負担を軽減するとともに、被災者の健康レベルを維持できるよう、被災地で医療・看護を提供する役割を担っています。避難所や被災病院での活動を想定し、阪神淡路大震災後、日本看護協会により構築されました。
今年7月の西日本豪雨による災害では、被災3県(岡山県、広島県、愛媛県)及び、近隣県の災害支援ナース延べ1,427人が避難所を中心に活動しました。
災害支援ナースの登録は、各都道府県看護協会となります。現在、愛知県看護協会における災害支援ナースの登録者数及び、登録要件は以下のとおりです。
年 度 | 登録者 |
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平成24年度 | 407人 |
平成25年度 | 403人 |
平成26年度 | 406人 |
平成27年度 | 334人 |
平成28年度 | 405人 |
平成29年度 | 388人 |
平成30年度 | 402人 |
災害支援ナースの主な登録要件
◇愛知県看護協会の会員であること
◇看護経験が5年以上あること
◇日本看護協会の災害看護基礎研修及び愛知県看護協会の災害支援ナース育成研修を修了していること
◇災害支援の活動に意欲的であること
◇勤務施設及び所属長の理解と協力を得ることができる 等
皆さま、災害支援ナースの登録についてご理解、ご協力をお願いいたします。
※登録・更新期間は、毎年3月1日から3月31日までとなります。
次回は、「非常時を想定した研修や、地域との関係づくり」についてご紹介いたします。
画像提供:PIXTA(トップイメージ画像)
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